英語プレゼンの構成と使えるフレーズ! 始め方から締めまで一挙にマスター

英語プレゼンの構成と使えるフレーズ! 始め方から締めまで一挙にマスター

英語プレゼンテーション構成の基本


英語プレゼンテーションは、Introduction(導入・問題提起)、Body(本題・問題解決策)、Conclusion(締め・結論)によって構成されています。このルールに沿ってプレゼンを組み立てることで、聞く相手は内容を理解しやすくなります。

日本でなじみがある「起承転結」形式で構成を組み立てると、聞く相手はどこが主題なのか感覚的につかみにくく理解を妨げてしまうおそれがあります。あくまでも聞く側の立場に立って、わかりやすい構成にすることが大切です。

それぞれの具体的なポイントは以下のとおりです。

導入

導入部分では、あいさつのほか、自己紹介やプレゼンの概要、所要時間などを紹介します。プレゼンのペースを作り、聞く相手に興味を持ってもらうことが導入パートの主な目的です。どんな立場の人間が話すのか、プレゼンを聞くことでどのようなメリットを得られるのかなどを明確に示すことがポイントです。

プレゼン中に都度質問を受けつけるのであれば、その旨も最初に伝えておきましょう。ただ慣れないうちは質疑応答を最後に設定しておくことをおすすめします。

本題

本題部分では、導入で伝えた内容を詳しく紹介します。問題提起、原因、事例の紹介・比較、自分の考え(予測・結果)など、内容ごとにパートを分けて紹介すると、自然と論理的な構成になり説得力が増します。また、聞く相手にとっても流れがつかみやすくなり理解を助けます。

常に意識したい点は、結論から話すことです。スライドを表示するときに、先に主張を述べてからその理由を説明するとよいでしょう。

締め

もっとも重要なパートが締め部分です。締めでは、自分の主張を明確に伝えましょう。また、通常は質疑応答もこのパートで行います。そして最後には、聞いてくれたことに対する謝意を伝えてプレゼンを終了します。

英語プレゼンのスライドの作り方

PowerPointなどを用いてプレゼン資料を作成する際には、いくつかのポイントを押さえると内容が伝わりやすくなります。

まずひとつめのポイントは、スライドに情報を詰め込みすぎないことです。テキストの量が多いスライドは見栄えが悪くなるばかりか、文字が小さくなり可読性が下がります。見やすさを考慮するとフォントの種類は、ArialやCalibri、Tahomaなどのサンセリフ体を選び、フォントサイズはタイトルで28pt以上、本文でも24pt以上にするとよいでしょう。タイトルは、キャピタライゼーションルールに従い、単語の先頭語を大文字にします(4文字以内の前置詞、冠詞などは文頭を除き小文字)。

また、できるだけ文章ではなく箇条書きを用い、聞く相手が短時間で理解しやすいように工夫するのも必要です。スライド1枚に対して伝えたいメッセージは1~2つにすることを心がけましょう。細かい説明は、口頭で行えば十分です。なお、スライドに記載する文章は、不要な冠詞や主語は省略して作成します。

表紙スライドの次に、プレゼンの重要ポイントや結論を簡潔に記したアウトラインスライドを追加すると、最初に主張を伝えられるためおすすめです。最後に「Thank youスライド」と呼ばれる、プレゼンを聞いてくれたことに対する謝意を伝えるページを用意することも忘れないようにしましょう。Thank youスライドによって、相手にプレゼンが終了したことが明確に伝わります。

英語プレゼンの鉄板フレーズ集

英語プレゼンを行う際には、「鉄板」とも呼べる定番のフレーズを頭の引き出しに入れておくとよいでしょう。事前に何度も繰り返して練習しておくと、本番でもスムーズに言えるようになります。

どれも基本的なフレーズ・表現のため、丸暗記に近いかたちで覚えておき、動詞や名詞などを入れ替えて使うとよいでしょう。なお、今回紹介する例文は、ビジネスオンライン英会話「HanasoBiz」で行っているビジネス教材の中の「Presentation」「Graph」というレッスンで実際に使用しているものです。

HanasoBizでは、初心者向けのシンプルなフレーズから、英語上級者向けのよりネイティブらしいフレーズまで、レベルに合わせた教材を用意しています。興味がある方は、Webサイトをチェックしてみてください。
 

導入パートで使える例文

日本語でのプレゼンでも同様ですが、導入パートは時間をかけずにテンポよく進めることが重要です。そのため、例文を最大限活用してプレゼンを進めていきましょう。

始め方とあいさつ

“Thank you very much for coming today.”
本日はお越しいただき誠にありがとうございます。

“It’s a pleasure to meet you all today.”
本日は皆様にお会いでき光栄です。

“Let me start by thanking you for attending this presentation.”
まず初めに、このプレゼンにご参加いただきましたことに、お礼を述べさせてください。

まず、出だしにあいさつや感謝を述べます。くだけた雰囲気で話したい場合には、“Good afternoon, everyone.” といったあいさつも使えます。3番目の例文で出てくる“let me ●●(動詞の原形)”という表現は、「私に●●させてください」という意味になります。丁寧な表現で日常生活でもよく使われます。

自己紹介

“My name is ~”
私の名前は~です。

“I work for AB Corporation.”
私はAB社で働いています。

“I’m in charge of the ~ department.”
~(所属部署)部門を任されています。

“I’m responsible for ~”
~(担当業務)の責任者です。

自分の名前や所属を紹介し、どのような立場の人間であるかを伝えます。シンプルに“I’m ●● from 【会社名・部署名】.”と言ってもよいでしょう。“let me ●●(動詞の原形)”を使った “Let me introduce myself.(自己紹介をさせてください)”という表現も使えます。

プレゼンのテーマと全体構成の紹介

“Today, I’d like to introduce you to our new service.”
本日は、我々の新しいサービスをご紹介したいと思います。

“Today’s presentation is divided into three parts.”
本日のプレゼンは3つのパートに分かれています。

プレゼンのテーマや構成を伝える際に役立つ例文です。プレゼンを聞く相手に関心を持ってもらうために、全体構成やテーマを伝えるようにしましょう。

最初の例文で用いた“I’d like to ●●(動詞の原形)”というフレーズは、“I want to”の丁寧な言い回しで、動詞を変えれば使いまわしがきく表現です。“Today, I would like to talk about ●●(本日は、●●についてお話したいと思います)” など、いろいろ使えますのでぜひ覚えておきましょう。

全体の所要時間を伝えたい場合には、「時間を要する」という意味を持つ“take”を使った“My presentation will take about an hour.(私のプレゼンは1時間程度です)”という表現が使えます。

本題パートで使える例文

本題パートは、プレゼンでもっとも長いため、聞く相手が理解しやすいよう表現に工夫する必要があります。文章同士をつなげるフレーズや順番を表す表現は、プレゼンで欠かせないものです。“slide(スライド)”、“handouts(配布資料)”などの基本的な用語と一緒に押さえておきましょう。

各トピックが始まる・話題を移す

“To begin with, I’ll outline the big picture of our new service.”
初めに、我々の新しいサービスの全体像をご説明いたします。

トピックを開始する際に役立つフレーズです。“To begin with(初めに)”は、いくつかある内容のなかで最初に述べたいものを紹介するときに使います。“firstly(最初に)”や“At the beginning of presentation(プレゼンの最初に)”、“First of all(最初に)”と言い換えることも可能です。順番を伝える表現には、ほかに“secondly(第二に)”、“then(それから)”、“next(次に)”、“after that(そのあと)”、“finally(最後に)”などがあります。これらの表現はプレゼンでよく使われますので、事前に整理しておくとよいでしょう。

グラフや図表を説明する

“I’d like to explain ~.”
~をご説明いたします。

“This bar graph represents ~.”
この棒グラフは~を表しています。

“The ratio of ~ was 〇〇 % in the past 2 months.”
過去2ヶ月間の~の割合は〇〇%でした。

“Everything considered, we can say that ~.”
すべてを考慮すると、~といえます。

スライドでグラフや図表を使用して説明する際には、それが何を表している情報なのかを伝えることが必要です。“I’d like to explain ~”で何を伝えたいか説明するほか、“●● represents ~”などの表現も役立ちます。ほかに、“According to a survey(調査によると)”、“It seems to me that 〜(〜のように見受けられる)”、“Thus, we can see that ~.(このように、~がわかります)”といった表現を覚えておくとよいでしょう。

なお、棒グラフは“bar chart”、円グラフは“pie chart”、折れ線グラフは“line graph”と言います。グラフ要素の位置を説明するときには、“on the top(一番上の)”、“in the middle(真ん中の)”、“on the bottom(一番下の)”、“on the right(右側の)”、“on the left(左側の)”といった表現が使えます。

比較する

“In contrast to ~”
~とは対照的に、

2つの内容を比較する際に使うフレーズです。そのほかの比較表現には “Compared to B, A is 〜(Bと比較して、Aは〜です)”があります。“●● but 〇〇.(●●、しかし〇〇だ)”も対比に使用できますが、何度も繰り返すのを避けるために別の表現を用いることが適切です。

“This figure represents A, whereas this figure represents B.(この図はAを表しているのに対し、この図はBを表しています。)”のように“whereas”を用いるほか、“on the other hand(一方で)”で文章をつなげる方法もあります。

具体例を紹介する

“This case supports my opinion.”
このケースは、私の意見を裏付けるものです。

“As an example,~”
例えば~

“To illustrate this, let’s look at ~.”
これを説明するために、~を見てみましょう。

これらは具体例を示すための表現です。説明に説得力を持たせるためにも、有効活用しましょう。

わかりやすく解説する

“Let’s take a closer look at ~.”
~をより詳しく見てみましょう。

“I’ll explain ~ in further detail.”
~を更に詳しく説明します。

“In contrast,”
それにひきかえ、

“Our ultimate goal is ~”
我々の最終目標は〇〇です。

内容をわかりやすく解説する際に用いる表現です。まず結論を端的に述べ、続けて詳細をプレゼンすると有効です。

トピックの要点をまとめる

“That’s it for my presentation about ~.”
~についての私のプレゼンは以上です。

“I hope it was interesting and helpful.”
興味を持っていただけ、参考になったのであれば幸いです。

“Please give it a try, if you’re interested.”
もしご興味がありましたら、お試しになってみてください。

内容の要点をまとめる際に用いる表現です。また、プレゼンを印象付けるために“The point is ~(要点は~)”を使えば、伝えたい内容を強調できます。

締めパートで使える例文

締めパートでは本題パートの内容を要約し、プレゼンを締めくくります。基本的な表現ばかりですが、使いまわしがきくものが多いため、ぜひ覚えておきたいところです。

本論を締める

“To remind you of my main point,”
要点をもう一度申し上げますと、

“I hope I have convinced you of all the advantages of using this service.”
このサービスをご使用いただく利点をすべてご納得いただけたのであれば幸いです。

内容をまとめ、本論を締める際に使えるフレーズです。また、「結論」を意味する“conclusion”を用いて、“In conclusion, I would like to emphasize that ~(結論として、私は~を強調したいと思います。)“といったフレーズも活用できます。

質疑応答を行う

“Let’s move on to the Q&A session.”
質疑応答に移りましょう。

“If there are any questions, I’ll be pleased to answer them.”
もしご質問があれば、喜んでお答えいたします。

質疑応答を行う際に使えるフレーズです。“move on“は、何か新しいことをする際に用いる句動詞で、“Let’s move on to the ●● (●●の話題に移りましょう)” と別の話題に移りたいときに使えます。

質問を確認する

“Do you mean ~ ?”
それは~ですか。

“Thank you for asking about 〇〇.”
〇〇についてご質問いただきありがとうございます。

相手から質問を受けたときに使えるフレーズです。“Do you mean ~ ?”は、「~の話をしていますか」と質問内容を確認したいときに使えます。聞き取れなかった場合に備えて、“Could you repeat it please?(繰り返していただけますか)”や“Sorry, would you mind repeating your question.(すみませんが質問を繰り返していただけますか)”などの例文も覚えておくとよいでしょう。

質問に答えられないと伝える

“I don’t think I can answer that question now. But I’ll find out for you later.”
いまは答えられませんが、後日答えをお知らせします。

“We don’t have any figures on that, so I can’t answer.”
それについての数字がなく、お答えできません。

質問を受け、答えられない場合には「なぜ答えられないのか」を一緒に伝えると納得感が高まります。また、“I’ll find out for you later(後日答えをお知らせします)”と付け加えることで相手によい印象を与え、次につながります。

十分な答えになっているかどうかたずねる

“Does this answer your question?”
質問の回答になっていますか。

“Is that the kind of information you were looking for?”
それはあなたが探していたような情報ですか。

相手の質問に答えられたかどうか確認するためのフレーズです。

質問の受付を終える

“I’ll finish there.”
終わりにします。

質問の受付を終了するときに使えるフレーズです。

プレゼン全体の終わり方とまとめ

“It looks like it’s about time to end today’s presentation.”
そろそろ本日のプレゼンを終了するお時間のようです。

“I’d like to close by thanking you all for your attention.”
皆様のご傾聴に感謝を申し上げ終了とさせていただきます。

プレゼンを終了する際に使える例文です。シンプルに“That’s all for my presentation.(これで私のプレゼンを終わります)”というフレーズも使えます。

英語のプレゼンを成功させるコツ

英語でプレゼンを行う際には、押さえておくべきポイントがあります。堂々と話すことやジェスチャーを交えることなど、以下の点に注意してプレゼンを成功へと導きましょう。

堂々と話す

プレゼンで重要なポイントは、大きな声でゆっくりと話すことです。内容はもちろん重要ですが、話し方ひとつでも相手に与える印象は大きく変わります。自信を持って堂々と話すことで「この内容は聞く価値がある」と思わせることが可能です。体を揺らさない、胸を張る、背筋をまっすぐに伸ばすなどの姿勢や、“You know”、“well”といったフィラーワードを使わないことも自信があるように見せる手段として有効です。

また、英語は抑揚やリズムが重要な言語であるため、プレゼンを行う際には、それらを意識することも重要です。暗記した内容をそのまま話そうとすると棒読みになりがちなので、落ち着いて自分の言葉に直せる部分は直す、感情を乗せて話す、といったことを心がけるとよいでしょう。メリハリをつけるために、内容のまとまりごとに間を開けることも有効です。

聞いている側は、多少の文法ミスや発音違いは許容してくれるものです。たとえRの発音がうまくいかなかったとしても、スライドの内容や文脈から意味が理解できれば問題ありません。完璧さを求めずに相手に内容を伝えることを重視しましょう。

アイコンタクトとジェスチャーをする

次のポイントは、表情やジェスチャーを工夫することです。英語は日本語以上にノンバーバルコミュニケーションの重要性が高いため、意識して大げさなくらいのジェスチャーを取り入れたり、歩きながら話したりするといったアクションがあると、よい印象を与えやすくなります。

またプレゼンの最中は、読み間違えを恐れるあまり原稿用紙から目が離せないということも起こりがちです。聞く相手とコミュニケーションを取るためには、適度にアイコンタクトを取りながら話すことが重要です。

簡単な表現を使う

相手によく見られたいために難しい表現を選びがちですが、英語プレゼンを行う際にはできるだけシンプルで平易な表現を選ぶとよいでしょう。基本的な単語を使うことはもちろん、さきほど紹介したようなフレーズもベーシックな表現なので暗記して使うのがおすすめです。

スライドもわかりやすく作成するようにしましょう。グラフや図表で数値を用いる場合には小数点を省いて整数にする、専門用語や難解な単語があったら別の平易な表現に置き換えるなどの見直しをすると、プレゼンが伝わりやすくなります。

簡単な表現を使うと聞く相手にとっても理解が容易ですし、なじみがある単語を用いた表現のほうが自分も自然に話せます。翻訳アプリなどで無理やり日本語から英語に直したフレーズは、聞く相手にとってもなじみがない表現だったり、英語として自然ではない表現だったりする可能性もあるため注意しましょう。複雑な表現になってしまったと感じた場合は、日本語をそのまま英語に直そうとせず、最初から英語で表現を考えてみるとよいでしょう。

何度も練習する

事前に準備する読み上げ原稿は、プレゼンを成功させるために欠かせない資料です。しかし、原稿を目で追いながらプレゼンすると、相手に「この人は内容を理解していないで発表している」と悪い印象を与えてしまいます。

このような問題を起こさないためには、何度も練習して自然に説明ができるようにしておくことが重要です。実際に声に出して練習するだけでなく、読み上げソフトなどを用いてイメージをつかむのも役立ちます。また、練習する際には時間を計測しておくと、当日の時間配分がつかみやすくなります。

注意したいのが最後の質疑応答です。質問を理解して適切に回答するためには、リスニングスキルとスピーキングスキルの両方が必要なため十分な準備をしておくとよいでしょう。想定される質問に対する回答を事前に準備しておくと慌てずにすみます。

英語プレゼンテーションは、基本構成に沿って内容を組み立て、聞く相手に伝わりやすい表現をすることが重要です。日本語でのプレゼンと異なる部分もありますが、聞く側の立場に立って行うことがポイントです。

「HanasoBiz」では、英語プレゼンを含む英会話力向上に向けたレッスンを用意しています。初心者から上級者まで使えるフレーズが学べる教材もあるため、プレゼンスキルを身につけたいという場合に効果的です。

 



 

 

この記事を書いた人
オンライン英会話HanasoBizスタッフ
2019年11月1日にサービスを開始した、ビジネス特化型のオンライン英会話
▼サービスサイトはこちら
https://biz.hanaso.jp/

    • 個人向けオンライン英会話hanasoで長年培ってきたノウハウを法人向け教材コンテンツに展開し、ビジネスの場で即活用ができる英会話学習提供。
    • 多様なビジネスシーンに加えて、海外出張、駐在、スモールトークなど、様々なシーンに対応 した教材で、初級者から上級者まで実践的なトレーニングが可能。