英語研修の担当者がやるべきことは?導入の際の注意点も解説
- 2023.11.15
- 英語教育
企業のグローバル化が進み、英語研修を導入する企業は増加傾向にあります。英語研修の導入に当たって研修担当者は、現場で役立つ英語力を社員が獲得できるように準備する必要があります。本記事では、英語研修の担当者がやるべきことや英語研修を導入する際の注意点などを解説します。
英語研修の担当者がやるべき5つのこと
英語研修は、まず目標設定と社員の英語力測定を行い、社員の英語力に適したカリキュラムで進めることが大切です。研修後も定期的に効果測定やフィードバックを行うと、さらに英語スキルの維持・向上が期待できます。
1.研修の目標と対象者を設定する
英語研修の導入前には、研修の対象者と学習目標を明確に設定します。企業によって英語研修導入の目的は異なるため、自社の目的に応じた英語レベルを目標に設定することが大切です。
英語研修の目的には、海外への事業展開や事業拡大、外資系企業との経営統合、インバウンド客への英語対応などがあります。基礎的な英語スキルの習得、海外事業所などとのオンラインミーティングに対応可能な英語スキルの習得、海外事業での駐在が可能なレベルの高度な英語スキル習得といった、具体的で実現可能なものを目標にします。研修の対象者は、新入社員、マネージャー候補、役員など、業務上英語が必要になる人材です。現在の英語スキル、研修の目的などを考慮して人材を選定します。
2.社員の英語力を測定する
英語研修の目的と対象者を選定後、社員の英語スキルを測定・評価して、それぞれが学習しなければならないスキルを明確にします。社員の英語スキルレベルは、英語資格試験の成績を確認する方法や英語での面談、プレゼンなどの方法で測定可能です。
英語資格試験には、語彙力、文法、リスニング力を測定可能で多くの日本企業が取り入れているTOEIC、アメリカ・イギリス・EU諸国への留学や就労可能な英語スキルが測定できるIELTSなどがあります。面談は、ネイティブスピーカーとの直接面談でどれだけスムーズに応答できるかの評価などが主です。
研修の目的に合う測定方法の選択も重要です。研修によって、ミーティングでの英会話能力のレベルアップを目指すのか、英文メールのやり取りを可能にするのか、プレゼン能力を身に付けるのかなど、目的に対する現在の英語力を測定します。
3.社員の英語力ごとにカリキュラムを設定する
英語研修にはさまざまなレベルがあるため、受講する社員にあったレベルのカリキュラムの選択が重要です。基礎英会話が可能なレベルの社員と上級者レベルの社員が混在している状態では、一律に同じ内容で研修を実施しても高い効果は得られません。研修内容は、効果を高めるため個々の目標に応じてカスタマイズしたカリキュラムを組みます。
研修のレベルは、社員の現在の英語レベルと研修後の目標に基づいて検討します。実際のビジネスでの活用が目的になるため、研修で身に付けてもらいたいレベルに応じて文法・リーディング・ライティング・スピーキングなどの内容を決定することが重要です。研修のレベルが低すぎると、学んだ内容をビジネスで十分に活用できず、レベルが高すぎると社員の理解が進まないといった問題が生じるため、適切なカリキュラムを選択します。
4.目的に沿った英語研修を実施する
研修は、設定した目的に沿った内容で実施します。研修の目的は、社員一人ひとりが目標とするレベルになることです。業界や職務内容が違うと必要な英語のスキルが異なるため、研修では一人ひとりに対して必要な範囲を絞って設定したカリキュラムを適用します。
社員の英文メールのやり取りに課題がある場合には、リーディング・ライティング・文法などの学習を、プレゼン力を身に付けなければならない場合にはスピーキングなど強化すべき部分を研修に盛り込みます。個人の意欲も学習の進度に影響するため、英語研修受講後に英語力がどれだけ向上するか、業務にはどのように生かしたいかを参加者に意識させることが大切です。
研修中は、学習者に対するサポートのため進捗状況をモニタリングしてフィードバックを行います。学習が予定よりも遅れている社員がいる場合や、全体的に遅れが発生している場合などには、状況に応じて研修レベルや内容を調整しなければなりません。
5.定期的に効果測定・フィードバックを行う
研修の効果は定期的に測定してフィードバックを行います。フィードバックから学習者は自身の学習状況を把握でき、研修担当者は社員の課題を発見して研修内容やアプローチの調整が可能です。学習の課題点を把握して改善するPDCAを研修と同時に行っていくと、学習者がどこを間違えたか、なぜ間違えたのかなどの確認ができるため学習効率を高められます。
研修終了後にも、社員の個別サポートを続けて英語スキルレベルの維持・向上につなげます。
英語研修の導入で担当者に求められること
英語研修の導入では、効果的な研修を行い、学習の成果を出すことが求められます。研修を効果的に行うために、十分な時間を取って研修を開始したり、研修後の英語学習の習慣づけを行ったりすることが大切です。
十分な英語研修・学習時間を設ける
英語でビジネスに関する会話ができるレベルのビジネス英語をマスターするまで、必要な学習時間は3000時間程度とされています。最低限英語が話せるレベルを目指す場合でも、1000時間程度は必要だと考えられています。
3000時間は、毎日3時間の学習を約3年間続けた場合に実現可能な時間です。すでに一定の英語力があるケースでは、1000時間程度の研修でもビジネス英語を習得できる場合があります。現場で通用するビジネス英語を習得した社員を増やす場合には、十分な学習時間を設けなければなりません。
TOEICなどテストのスコアアップだけを求めていると、本来目標としているグローバル人材の育成には不十分です。目標とする英語力を養える、十分な期間の研修を実施することが重要です。
研修後も英語学習を習慣化させる
英語の習得には、継続的な学習が欠かせません。企業が開催する英語研修だけではビジネス英語のマスターは難しいため、担当者は社員が学習を継続できるようにサポートも行います。研修期間を長期間取れないケースもあるため、自主学習の方法が分かる研修を導入するなど、研修後の社員の自主的な学習を促進する対応が必要です。
研修中には、英語習得に対するモチベーションアップを図る、社員に発言の機会を多く提供して実際の発言から英語スキルの向上につなげるなど、英語学習の効果を高める働きかけも行います。
上達を見える化してモチベーションを持続させる
英語研修を導入する際には、学習の進捗状況の見える化が重要です。社員が効果的に学習を続けるには、モチベーションを維持し続けなければなりません。研修による学習の成果が分からない状態では、学習意欲が低下してしまう恐れがあります。
学習効果を上司やほかの学習者も見える状態にすることも、モチベーションアップにつながる方法のひとつです。上司やほかの学習者たちと結果を共有することで、より高いレベルに達したいといった向上心が生じ、学習へのやる気がアップします。
社内で英語研修を導入する際の注意点
社内に英語研修を導入するには、一人ひとりのレベルに応じたカリキュラムや、目的に合ったカリキュラム作りが大切です。
一人ひとりのレベルや業務に合ったカリキュラムにする
各社員が無理なく達成できる目標に向けたカリキュラムを提供できれば、学習に対する不安を払拭でき、継続に向けてのモチベーションがアップします。たとえ同じ部署の社員でも、担当している業務や英語力に応じて学ぶ内容を変えて、学習しやすいカリキュラムを提供するのがおすすめです。
英語研修の導入失敗例には、社員のスキルレベルや業務に合わないカリキュラムで行うケースが多く見られます。実務にそぐわない学習では社員のモチベーションが下がり、研修後の効果も出にくくなるため、注意が必要です。
目的にあったカリキュラムにする
英語研修の導入時には、どのような目的のために研修を実施するのかを明確にすることが大切です。英語でのメールのやり取り、ミーティングの実施、英語でプレゼンを行うなど、企業が求める英語スキルを周知して、目的にあったカリキュラムを準備します。
企業の目標に向けて各社員がどこまで到達しているかを確認しつつ、到達目標に応じた研修を実施することが大切です。
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英語研修は、学習の目的を設定して、目的や社員の英語力に応じたカリキュラムを設定することが大切です。海外への事業展開、インバウンド対応などの実務に応じて企業が求める英語スキルを設定し、社員のスキルレベルに応じたカリキュラムを提供しましょう。各社員に最適なプランを設定し、研修後のサポートまで行うことが全社的な英語スキル向上の実現につながります。
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